「艶」は、穏やかで香り高く、粋な日本女性のようなお酒。コンセプトは「季節の色を写すお酒」です。 四季折々に登場する様々な料理に対し、違和感なく存在することが出来るお酒。秋には秋のお酒となり、 冬には冬のお酒となって季節の色を写します。同時に飲み手の心も写します。ちょっと粋に美味しく飲めるお酒なのです。 艶はマイナス5度以下で1年以上熟成させています。氷温熟成なので柔らかく穏やか。 落ち着いた吟醸香りも非常に上品。乾杯のお酒にも向いています。

最も品質が安定しているといわれている中取りを使用し、－5℃以下で1年以上熟成させた純米大吟醸です。 香りは華やかさはありますが所謂“吟醸香”はそれ程強いようには感じられず、全体としては穏やかな印象ですが、 氷温熟成由来のまろやかさのある旨味も感じられます。日本酒をあまり呑み慣れていない方にもいいかもしれません。 冷や、もしくはごくぬる燗というのが蔵元さんオススメの呑み方です。

うっとりする甘い香りがさざめきながら鼻腔を抜けます。口に含むと、中程度の旨味の均整の取れた塊が、表面を奇麗に磨き、そのうえに薄いトロミを乗せて、ツルツルスベスベにしてアタックをかけてきます。
摩擦係数ゼロの旨味は舌の上に乗ると同時に、自動的に膨らみ、拡散しながら、旨味の粒粒を連射してきます。
粒から出てくるのはまろやかで優しい甘味と旨味。山田錦の吟醸酒特有の優雅な味わいで、輪郭をぼやかせたまま、ホンワカとした雰囲気を醸していきます。濃厚な艶はなく、むしろ健康的な色気を感じます。
酸味や渋みはごく微量あるかないかです。

非常に呑み易いお酒でした。
日本酒初心者の私でも抵抗なく美味しくいただくことができました。